UiPathで『電卓アプリ』を操作してみよう!

さて、今回から実際に UiPath を使ってみましょう。


最初のステップとして、電卓を操作させて簡単な使って足し算を行う、という簡単なロボットを作ってみましょう。

UiPath Studio を起動する

UiPath のインストールは完了していますよね?
それでは、メニュー等から UiPath Studio を起動してください。
UiPathを起動すると、最初にライセンスのタイプを聞いてきます。小規模・評価はFreeでOKです。

起動直後の画面で、既存のプロジェクトか新規のプロジェクトを作成するかを選択できます。今回は、新規・ブランクのプロジェクトを作成します。


新規プロジェクトを生成すると、名前を聞いてきます。ここでは、Sample000としました。
これが、UiPathの開発画面です。左側にアクティビティのペイン、中央にメイン、右上にプロパティ、左下にアウトラインが表示されています。


UiPathでは、ロボットのすべての動作をアクティビティ(複数形Activities)として定義されています。このアクティビティをメインに配置することでロボットの動作や機能を定義できます。それぞれのアクティビティは、プロパティを持っており、その設定をプロパティのペインで設定できます。また、UiPathは、アクティビティを入れ子にすることができます。設定したアクティビティがどのような関係になっているかをアウトラインのペインで確認することができます。


アクティビティを配置する。

さて、それでは実際にアクティビティを配置してみましょう。
ロボットの動作を定義するためのアクティビティとしてワークフローに分類されるアクティビティがいくつか存在します。今回は一番簡単なSequence「シーケンス」を使います。その名の通り、順番に実行するためのワークフローです。

シーケンスをMainに配置します。アクティビティの中からSequenceを探すか、アクティビティ・ペインの上の検索ボックスにSequenceと入力すれば出てきます。この、SequenceをダブルクリックするとMainに配置されます。

Sequenceを見つける!

まずは、計算をするためのWindows標準の電卓を起動するだけのロボットを作成してみましょう。
プログラムを起動するためのアクティビティは Start process です。この、"Start process"を先程配置した"Sequence"の中にドラッグします。

電卓を起動する

"Start process"のボックス、またはプロパティの FileName に"C:\Windows\System32\calc.exe"と入力してください。この時、パスを""(ダブルクォーテーション)で囲ってやらないとエラーになるので注意。

実行(Run)してみましょう。

電卓が表示されれば、始めてのロボット動作に成功ですよ!



もう少し、ロボットらしく。。。

次に、今度はロボットに電卓を操作させてみましょう。考え方は、我々が電卓を使うときとと同様の事を行わせればよいのです。

UiPath に操作を行うウインドウを先程実行した電卓と入力するため、"Attach Windw"というアクティビティで接続します。Attache アクティビティを Sequence アクティビティの中、先ほど電卓を起動した Start process アクティビティの下にドラッグします。

Attach Windwに操作対象が電卓であることを教えるため、電卓を起動して、電卓のウインドウを”教えてあげる必要があります。Attach Windowのアクティビティに Indicate Window on screen と表示されている部分がありますのでコレをクリック。


すると、UiPath Studio が消えて、画面の左上にいまマウスが乗っているウインドウの部分が拡大表示されていると思います。マウスポインタで選択されているウインドウは色が強調表示されているはずです。電卓の上にマウスポインタを移動し、選択状態で電卓アプリを選択してクリックしてください。

選択状態の電卓アプリ

Attach Window アクティビティの中に電卓ウインドウのタイトルが表示されていればOKです。

我々が電卓アプリを使うとき、キーボードで入力しますよね。"Type info"というアクティビティがキーボード入力になります。

このキーボード入力を使って、先程アタッチしているウインドウに対してキー操作を行います。Attach Windw アクティビティの中の"Do"の中に"Type info"アクティビティをドラッグします。計算式として、"12345+54321="を与えてみましょう。

この状態で実行すると、電卓が立ち上がり、数値が自動入力されて結果が表示されたと思います。

今回の学習では最終的に以下のようなアクティビティとなります。


2018/08/18 追記:
Windows 10 では、少し挙動が異なるようで、上記の設定では動作しないことがわかりました。
Type Info アクティビティの”Indicate element inside window”で、電卓アプリを指定しないと動作しません。このため、Attach Window アクティビティを無くして、Type Info アクティビティだけとしても問題ありません。

電卓アプリ自身の構成に影響されているようです。


次回は、この電卓を使ってもうちょっと実用的な感じで使えるようにしましょう。


船橋の頭脳
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